人事の課題:研修プログラムの背景理論を理解し企画運営する ②

1950年、科学的管理法の管理用プログラムとして「TWI(Training Within Industry for Supervisors)」が、アメリカから導入され、労働省と日本産業訓練協会を通じて全国の主要企業に普及した。このTWIとは何か?

(1)訓練予定表
表、左欄に仕事の種類を書き込み、上段に作業員の名前を書く。この作業者と一つ一つの仕事の交点で力量評価(レ:できる、△:不十分)を行う。評価は監督者の腹だ。目標は単能工⇒多能工の養成であるから、誰を、どの作業に、いつまでにというOJT目標と計画を監督者が担うことになる。

(2)作業分解シート
まず手順から書き出し、次に一行ずつ急所を書き出していく。急所には3つの条件(成否・安全・やりやすく)がありその視点から列挙する。こうすることで熟練の技能を“形式知”にすることができる。監督者はトレーナーであり、部下はトレーニーである。監督者は必ず作業分解をして訓練する。これがOJTの基本である。

(3)JM(Job Method:改善の仕方)
作業者の行動・動作を観察し細かくとらえ左欄に書き出す。次に一つ一つの作業動作に5W1Hをぶっつけて、単位作業の改善点を見出して新しい作業に改善する。これも作業分解シートと呼ばれるがJIに比べるともっと細かい。

科学的管理法を生み出した科学的アプローチの特徴は「分析法」である。分析は字のごとく“斧”のように切り刻むこと。細かくすることによって一見複雑に見える仕事や能力を理解し、技能移転を容易にし、改善につなげることができる。分析は細かく、細かく分けることだ。

Job Breakdown
Work Breakdown Structure
⇒作業標準、作業手順、作業指示書
IEIndustrial Engineering

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