起業家塾8月例会「経営者のためのアドラー心理学」報告
企業家塾8月例会を8月22日、群馬ロイヤルホテルで開きました。株式会社小倉広事務所代表取締役の小倉広先生に、「経営者のためのアドラー心理学」と題して講演していただきました。
日時 平成28年8月22日 午後6時30分~
場所 群馬ロイヤルホテル 2階「まゆだま」
講師:小倉 広 氏
株式会社 小倉広事務所 代表取締役
一般社団法人 人間塾 代表理事
経営者のためのアドラー心理学
アドラーとは現在の心理学の主流を作った人です。子育て、対人関係のやり方について考えました。
アドラー心理学における「勇気」とは、困難を克服する活力、心のガソリン。勇気がある人とは、自立・自律型人材を指します。
アドラー心理学によると、自立型人間を育てるには、ほめてはいけないそうです。ほめるという動作は上下関係(→上から目線の褒美で依存につながる)であり、ほめる相手はできない人(できて当然のこと・ひとをほめることはない)だからです。代わりに、感謝の言葉「ありがとう」を使いましょう。この言葉がアドラー心理学のキーワードです。
またアドラー心理学では、部下の失敗に対して論理的に原因を追究しても、本人は責められていると感じてしまうと考えます。解決思考で今からできるリカバリー策を考えるようにしましょう。一方で、原因追及は経営に必要なので、管理職1人でやるか、幹部の方々だけでやるのがおすすめです。
忘れないでいただきたいことは、永遠に勇気がない人はいないということです。たまたま心のガソリンがないだけです。勇気づけをすることで、その人の行動は建設的に変わっていくとのことです。
自分の課題と相手の課題を分離することがアドラー心理学では重要です。自分の課題は精一杯して、それに対して相手が自分をどう評価するかは相手の課題なので、気にしない。相手の課題に対して土足で足を踏み入れる行為を、支配と呼びます。分離できない課題について相手が合意した場合のみ、共同の課題として協働して当たりましょう。
小倉先生の理論では、会社経営において100%アドラー心理学を適応することはできないので、アドラー理論に準拠したり、はみだしたりしながらやっていくのが現実的なのではないか、とお話しされていました。
また最後に、相手について言及するのでなく、主語を「I」にして話すとアドラー理論を実践できると紹介されました。